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京浜急行電鉄の歴史や駅を調べてみた

黄金町駅のあたりは金の取引が行われてた・・・という場所ではなかった。むしろその逆だった

黄金町駅のあたりは金の取引が行われてた・・・という場所ではなかった。むしろその逆だった

引用:Google Map

なにやらGoldの匂いがしそうな駅ですね。

ですが、全然関係ないらしい。

じゃぁ何が由来で黄金町となったのか、それも含め色々といつものように調べてみました。

この記事の内容
  • 黄金町駅のあたりは地金商の町ではなかった。黄金の元ネタは何?
  • 黄金町の歴史。戦争の惨劇と戦後の荒廃からの復活
  • 黄金町駅でオススメの写真映えスポットは桜並木だけじゃないよ

京急本線
南太田>>

黄金町駅のあたりは地金商の町ではなかった。黄金の元ネタは何?

黄金町駅のあたりは地金商の町ではなかった。黄金の元ネタは何?

引用:Google Map/つるみがわさん

黄金町駅は名称からして、なんだか金ピカの印象がありますが

東京の金座・銀座のような所ではなかったみたいです。

黄金町駅

黄金町駅は1930年4月1日に開業しました。

湘南電気鉄道は黄金町駅浦賀駅をまず開通。

開業した時の横浜側の始発駅でした。

1931年12月26日には、隣の日ノ出町駅まで延伸して途中駅になります。

その時に京浜電鉄(京急)も延伸して、直通運転を開始しました。

駅名は通称地名の「黄金町」から

駅名の黄金町は、横浜市中区の町名です。

だけど、黄金町ってのは通称でもあって、大岡川沿い一帯の事も指します。

黄金町

引用:Google Map

この3つのエリアを総称して黄金町と言ってました。

成立したのは1869年です。

黄金町の由来は、大陸の思想書だった

淮南子(えなんじ)という、大陸から入ってきた思想書が元ネタのようです。

作られたのは紀元前179年~122年とされてます。

日本にはかなり古い時代に入ってました。

この古書の一説清水有黄金金龍淵有玉英から町名を取ったとされてます。

1889年4月1日には横浜市ができました。

その時に黄金町は横浜市に所属することになって、横浜市黄金町になりました。

黄金町の歴史。戦争の惨劇と戦後の荒廃からの復活

黄金町の歴史。戦争の惨劇と戦後の荒廃からの復活

引用:Google Map

まずハマの基礎知識(?)として関内・関外について解説しときます。

「関」とは関所の事で、その場所は吉田橋にありました。

そこを境に、海側を関内。陸の方を関外と言います。

ですので、黄金町は明らかに関外です。

関内の主な駅は桜木町駅で、この駅は元々「横浜駅
国家プロジェクトとして最初の鉄道の新橋~横浜の横浜とは今の桜木町駅の事です
桜木町からさらに東海道を延ばすのは線形が悪いので、別の所に横浜駅を置きました

関外の特徴

関外は水田が多かったようです。

ですが明治になると関内の発展によって、関外も発展しました。

そして大岡川を使って、物資の輸送が頻繁に行われるようになりました。

今みたいに動力のある乗り物がないので、主に船で運んでました。

横浜大空襲

1945年5月29日の午前、特に黄金町駅のあたりは大きな被害を受けました。

都会なんで疎開が行われ、使わない人家は取り払われてしまったため、上からは丸裸状態でした。

京急線の高架下に民間人が退避したのですが、そこへ米兵が焼夷弾をぶち込んだ事で多くの犠牲が出てしまいました。

また、黄金町駅のあたりは強制疎開で大きな広場ができてました。

そこへ付近一帯の御遺体が運び込まれたため、終戦後は供養のための地蔵尊が駅前に建立されました。

この地蔵は駅前開発の時に不動寺(普門院)へ移設されてます。

戦後は治安が悪化した

戦後は治安が悪化した

大岡川には仮設の家がズラっと並び、大岡川スラムになるし

違法薬物の密売が行われてたし

黄金町あたりは非合法の売春街(青線地帯)が広がってました。

赤線は警察黙認のやつで、青線は形式的には非合法だけど、放置。

そして黄金町は日本三大ちょんの間と言われてました。

他の2つは、大阪の飛田新地と沖縄の真栄原です。

現在でも残ってるのは飛田のみ。

1958年には売春防止法で縮小化

1962年には薬の禁断症状による騒ぎが発生して、浄化作戦が行われました。

ですが今度は大岡川の水が、染料工場などで汚染されました。

黄金町の復活

大岡川の水質は改善され、現在は川の横に桜が植えられてます。

風俗店舗は平成まで残ってましたが

2005年に神奈川県警が一斉摘発を行い、完全に黄金町のピンク街は消滅しました。

現在では駅の北側は住宅地。

南側は主に商業・オフィス街という感じで、メチャクチャ栄えてます。

黄金町駅でオススメの写真映えスポットは桜並木だけじゃないよ

黄金町駅でオススメの写真映えスポットは桜並木だけじゃないよ

引用:Google Map

黄金町駅のすぐ近くを流れる大岡川は、春になると桜並木が見れます。

もちろんそこも写真映えスポットですが、他にもあります。

東福寺

東福寺

引用:Google Map

1243年に創建された真言宗のお寺です。

ここには閻魔堂があって、あの閻魔大王が祀られてます。

それも珍しいですが、寺の中にある白梅や、枝垂れ梅、ミモザが咲いていて、初春はぜひ行ってみてほしい。

私立高校に通う人も居る

私立高校に通う人も居る

引用:Google Map

黄金町駅の近くには関東学院中・高等学校があるため、通勤だけじゃなく通学でも結構利用されているようです。

高等学校は中学からのエスカレーターのみ。

系列の関東学院大学への進学は、そんなに多くありません。

MARCHや早慶に行く人もポツポツと。

  • キリスト教系の学校
  • 部活動が盛ん
  • マーチングとオケ部が強い

そんな学校です。

まとめ:黄金町で黄金は見つからんよ、買取してくれるところはある

黄金町で黄金は見つからんよ、買取してくれるところはある

引用:Google Map

名称のとおり、地金商でもあるんかと思いきや、そういう所ではありません。

なんか全国チェーンの買い取り専門店はありますが、それだけです。

黄金町駅へ行くなら、春に行くのがオススメ。

大岡川の桜や、東福寺の梅がかなりキレイです。

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