京急は関東私鉄の中でも、特に個性の強い会社かもしれません。
それは、ほぼJRと並行している事が原因なのか・・・それとも京急がただ変態なのか。
その結果産まれた京急の特徴をまとめて、KQクオリティと界隈は呼んでます。
今回はそのKQクオリティとは何なのか、まとめてみました。
※「他にもあるよ」と思ったらコメントしてください
KQクオリティは、早くお客を運ぶ方法を突き詰めた結果だった
KQクオリティの多くは、客を早く安全に運ぶ事を目標にした結果です。
中には全然関係ないものもありますが、だいたいはそれ。
逝っとけダイヤ
京急といえばこれ。
運行中にトラブルが生じた時に起こります。
これが逝っとけダイヤの宣言です。
伝説の動画はこれ。
こんな事ができるのは、京急のポイントを全て人が手動で切り替えているからでしょう。
もちろん現場でガチャコン動かしてるわけではなく、制御を集約している施設で列車位置を確認しながら行ってます。
それもまたKQクオリティと言えるでしょう。
客もプロ
逝っとけダイヤの関連です。
どこの地域でも、事故などで止まったら「えらいこっちゃ」となりますが、京急はあまりそんな事にはなりません。
- とりあえずホームで待ってたら電車が来る
- 行き先分からんけど、乗ってりゃ着く
- 駅放送、車内放送をよく聞けばOK
沿線住民はこの京急の対応に慣れていて、大抵の事ではアタフタしません。
そんな姿から客もプロと言われてます。
客を動かさず電車を動かす(UST)
「客もプロ」で言ったように、ホームで待っていたらOK
そんな事を実現するため、時には本線を塞いででも電車を動かして折り返し作業をします。
この折り返し作業の事をUST・・・浦賀サイドターンとか言われてる。
特に品川駅での作業をUSTと言います。
品川駅は駅の北に留置線が2本ありますが、そこが詰まった時は浦賀方面に車両を出して、折り返し作業が行われるのです。
基本的には3番にぶち込んだ車両を浦賀方面に引っ張り出して、1番線に入れます。
配線上はそのまま1番線に入れる事が可能ですが、混乱を避けるためと、車両を適当な時間3番線に留置させておくためです。
ちなみに他のパターンとして3→2もあるし、1→3に動かす事もあります。
他、京急川崎駅で同様の作業が行われる事がある。
京急ならではの運行中止
このように京急は、ちょっとした事では止まらないんですけど・・・
一方、並走しているJR東はJRらしく、わりとすぐ止まります。
ですので、場合によっては京急に人が殺到する事があり、人が多すぎて止まった事がこれまでに何度かあるようです。
運転主任さん
USTで紹介した動画に映っている、ヘルメットを被った人が運転主任さん。
京急マニア界隈(?)では神のような存在で、登場したら黄色い声が飛び交います。
運転主任さんは黄色いヘルメットに青ラインが特徴です。
ハマの赤いあんちくしょう
横浜で赤い車体で、住宅の中を120km/hでぶっ飛ばすのが京急の特徴。
これもKQクオリティと言われてます。
そもそも京急は路面電車を発祥としているため、一部では民家の裏を爆走する所もある。
特に平和島~神奈川新町の間で体感できます。
路地裏の超特急とも言われてるね。
あまりにもホームが狭い駅もあり、順次ホームドアの設置が行われてます。
京急の車両スペックが高い
特に加速度が高く、全ての車両の起動加速度が3.5km/h/sとなってます。
関東の私鉄はだいたい3.3km/h/s
JR東のE233系は2.3~3.0km/h/sです。
ほんのちょっとの差ですが、加速力が高め。
この0.2km/h/sの差は、60km/hまで加速するのにかかる時間の差が約1秒早くなるくらい、ちょっとの差です。
最大1時間24本の運行頻度能力
平日夕ラッシュは1時間24本も運行しています。
しかも4種別も走らせて・・・
こんな運行を維持できるのは、全車の加速力が高いことや、待避駅が充実している事でしょう。
邪魔な踏切でも残します
これはかつてあった梅屋敷駅の踏切です。
地元商店街が「残してくれ」と散々京急に申し入れてたのか、最後の最後まで残ってました。
というのも梅屋敷駅、その位置の都合上4両用ホームしか置けませんでした。
でも停車する普通車は6両編成なので、2両がはみ出してました。
しかも駅の前後に踏切があるから、邪魔でしかない。
でも、撤去しませんでした。
現在は高架化によって踏切は消滅しました。
ドアカット
梅屋敷駅の仕様上、はみ出す2両はドア開閉ができません。
そのためドアカットが行われてました。
これも京急名物というかKQクオリティというか・・・
先ほど言ったように、梅屋敷駅は京急蒲田駅の2重立体構造工事に付随して、高架化されました。
というわけで、現在はドアカットを見る事が出来ません。
1本目から踏切を塞ぐように停まってますが、これが正常位置です。
ランナーを止めず電車を止める
以前までの京急蒲田駅は地上駅で、空港線も地上線のため国道15号線を横断してました。
この国道15号線は毎年1月2日・3日に行われる、箱根駅伝のルートです。
しかも空港線には穴守稲荷神社という有名な神社があり、3が日は参拝客が多く訪れます。
- ランナーを止めるワケにはいかない
- 空港利用者、神社参拝客が居る
この2つを両立するために、京急はランナーの位置をチェックして、電車を止めたり動かしたりしてました。
特に3日の復路が大変で、ランナーの間を縫うように電車を通してました。
この時は往路でも先頭と最後尾の差がついてしまってて、運用が大変だったみたいです。
もちろんコレは京急蒲田駅の二重立体構造化で消えました。
蒲田ダッシュ
京急蒲田駅は地上駅だった時、ランナーを止めずに電車を止めてたし
羽田空港線との接続で、えらいこっちゃでした。
その辺のゴチャゴチャを改善するため、二重立体構造の駅になりました。
通称、蒲田要塞なんか言われてますね。それもKQクオリティ?
その結果できた新たなKQクオリティ?が、蒲田ダッシュです。
引用:京浜急行電鉄
2番線と5番線は縦列系の待避線です。
ここと3番線・6番線は何気に距離があるんですが、緩急接続が行われてます。
しかも接続の時間が短いため、ダッシュして乗り換える必要が生じました。
連結・解結作業が超特急
京急は最大12両で運行されてます。
その連結作業は金沢文庫駅や品川駅で行われているのですが、その速さが異常。
ってくらい速い。
京急の場合は近鉄と違い、幌を出さずに単に車両を連結するだけなので、その分速いです。
それでも増解結の速さはかなり短いと言われてます。
歌う電車(歌を忘れた電車)
京急には歌う電車がありました。
こいつらがそう。
ですが、モーターの更新によってもう歌わなくなりました。
最初のモーターはドイツのシーメンス社製、GTO-VVVFインバータ―制御装置でした。
このモーターは特に加速する時に
「ファソラシ♭ドレミ♭ファソ~」と音階が鳴るようになってます。
通称、ドレミファインバータと言われてて京急車両の特徴でした。
KQクオリティというかどうかは知らんけど。
なぜ、こんな音が鳴るのかというと
ドイツ人がGTO系のモーターを作った時に
ということで、作成されました。
もう現存してないので、動画でその音を確認してね。
駅名変更やりすぎ
駅名変更は駅名標、路線図料金表などなど色々なものを変更しなければいけません。
ですので、できれば避けたいものですが
京急はあんま気にしてないみたいで、わりとコロコロ変えてます。
最近ではコラボ企画などで、複数の駅名がおかしくなりました。
ま、期間限定のやつなので対応が違うでしょうけど。
正式に駅名を変えているものもあります。(わりと最近)
駅名変更ってお金も手間もかかるんですけどね
京急はそんな事を気にせず、ホイホイ変えてます。
駅名変更は昔っからよくやってたから、京急からしたら何とも思ってないんでしょう。
まとめ:KQクオリティ、まだあるかも
とりあえずKQクオリティはこれで一旦終わります。
どうでしょうか、京急は関東で一風変わった私鉄ですね。
関東からしたら近鉄は「関西の京急」だ、なんて言われるくらい変な鉄道会社です。
もっと他にも変な所、これはKQクオリティだろって所があれば、コメントで教えてください。
X(Twitter)
アカウントを持ってる方はぜひフォローを。